決勝トーナメント準決勝 vs韓国 今日から決勝トーナメントが始まり、日本は準決勝で韓国と対戦した。一昨日の前回対戦では前半までリードしながらも第3ピリオドで失速し、敗戦しただけになんとしてでも雪辱を晴らしたい相手である。しかし結果は完敗であった・・・。 試合開始直前に#7三谷選手が発熱し、出場を断念。試合前のミーティングで中川ヘッドコーチからは「残念なことになったが、気持ちを切り替えて割り切りなさい。このメンバーでBESTを尽くそう!」と声をかけられたが・・・試合開始から日本チームの動きは精彩を欠く。ディフェンスでは韓国の速いパスと正確なスクリーンを日本がうまくはずすことが出来ずにマークが遅れたところを確実に決められ、開始早々から韓国リードを許す。オフェンスではうって変わって韓国ディフェンスの前に本来の動きを封じられ、苦し紛れで放ったシュートは入らない。選手交代やタイムアウトで悪い流れを断ち切ろうとしたが、一切日本がペースを掴むことはできずにそのまま時間が経過し、結局、101-57と44点もの点差をつけられて試合終了。日本は良いところなしの完敗であった。 中国vsチャイニーズ・タイペイ 続く準決勝もう一試合では、今大会ここまで元気の無かったチャイニーズ・タイペイ(予選ラウンド4位)が一転して予選ラウンド首位通過の中国を脅かし、善戦を見せる。前半を終えて40-37の3点差。中国の調子はすこぶる悪く、よもやの思いが頭をよぎったが、試合終盤は中国が突き放して70-59で勝利。中国の決勝進出と世界選手権出場権獲得が決まった。そして、日本の3位決定戦の相手であり、世界選手権出場権をかけたガチンコ勝負の相手はチャイニーズ・タイペイ決まった。 温かい差し入れ 連日、選手が体調不良に倒れて総力戦が出来ず、苦しいベンチ事情を強いられている日本。食事、衛生管理など相当気を遣ってきたものの、急に体調不良に襲われるこの症状は「日本人がインド滞在1週間前後に必ず発生する症状だ」と、日本人会の方や日本企業の現地駐在の方は口をそろえる。さらには空気や練習会場の不潔な環境などが起因しているものと思われる。屋外を5分歩いただけでタバコ2本吸ったのと同等に肺が汚れるらしい。練習会場の汚さについては、一概にそのせいといえるか分からないが、日本のみならず韓国も一部の選手にも体調不良が出ており、中国・韓国も大会主催者に抗議をして、環境改善を求めたらしい。しかし結局、体育館を掃除するなどという文化が無いようで、問題となっている体育館は使用しないことでその騒動を治めようとしている。 体調不良が続出してからは現地食の摂取を控え、現地調達した日本食を中心とした食事とを摂っていたが、体調が優れない日本チームを心配し、日本人会の方々が手作りの料理を大量に差し入れしてくださった。その量は相当なもので選手・スタッフで全員ごちそうになり、炊いた白米2升弱がペロリと無くなった。しかもそのメニューが肉じゃがや野菜の煮物、きんぴらごぼう、つくねの照り焼き、デザートには白玉ぜんざいや手作りマドレーヌまでついて、我々が飢えているポイントを的確にヒット!スタッフが封を開けるたびに歓声を上げていた。そしてその包みの中には選手それぞれの応援メッセージが書かれた日の丸の小旗(爪楊枝を枝に使った小さいもの。手作り・・・?)が。いろいろな意味で不安に駆られている状況なだけに、こういう気遣いがたまらなく心を打つ。おいしい差し入れに鋭気を養い、明日の決戦に備えた。 世界選手権に向けて 「言い訳はしたくない」そういって中川HCは今日、これまで毎日電話で出演していたテレビ中継のインタビューを断った。日本チームが陥っている障害を言い訳にはできない。そういった環境やコンディションであっても、コート上で40分間戦った結果がすべて。コート上でベストな戦いをし、その試合に勝つか負けるかだ。確かに、日本の選手のコンディションは万全とは到底言いがたい。しかし、我々がするべきことはこの、最後の1試合に必ず勝つこと。どんな背景があろうとも、使命を果たす強い気持ちで最終戦に臨む。
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